NMNによるガン治療研究の最前線!NMNは抗ガン療法の効果を高める可能性がある

NMNを摂取することで、体内で生成されるNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という成分。

NAD+は人間なら誰しも持っている、細胞が機能し生命を維持するのに必須な酵素です。
NAD+が関与しない生物学的プロセスは存在しないと言われるほど。

「老い」とは細胞に含まれるDNAが消耗することで起きる現象ですが、NAD+は消耗したDNAの修復を助ける働きをします。

NAD+による損傷したDNAの修復イメージ(参照:BPS Bioscience.com “NAMPT: Metabolism, Cancer, and Drug Discovery”

 

老化の原因は、年を取るとこのNAD+が減っていくから。
そのため、体内でNAD+に変換されるNMNは「若返り薬」として期待されています。

参考記事:NMNサプリの若返り効果って?科学的な見地から分り易く解説

 

NAD+が腫瘍の進行を抑えるという実験結果を、上海の研究チームが発表

 

そんなNAD+ですが、体内でできた腫瘍の進行を抑えてくれる働きを持っていると、上海の研究チームが発表しました。

NAD+が、ガン細胞を攻撃する”T細胞”という白血球の働きをサポートしてくれるというのです。

 

T細胞によるガン免疫の仕組み

ガン細胞は、全ての人の体内で発生します。
若くて健康な人の体内でも常に発生しているのです。

それでもガンが発症しないのは、”T細胞”という白血球がガン細胞を破壊してくれるから。

年を取るとガンになりやすくなるのは、この免疫機能が低下するからです。

 

ガン免疫療法の仕組み

ガン細胞もおとなしくT細胞に攻撃されてくれれば問題ないのですが、ガン細胞にはT細胞に対する自衛機能が備わっています。

ガン細胞の表面にある”PD-L1”というタンパク質と、T細胞の表面にある”PD-1”というタンパク質が結合すると、ガン細胞に対する攻撃をストップする信号がガン細胞から発せられます。
これによって、白血球は攻撃を止め、ガン細胞が生き残ってしまいます。

一般的に利用されているガン免疫療法は、”抗PD-L1抗体”をガン細胞のPD-L1に結合させることでT細胞のPD-1との結合をブロックし、T細胞によるガン細胞への攻撃をサポートします。

引用:日本医療研究開発機構「分泌型PD-L1バリアントを介した免疫チェックポイント阻害薬耐性機序の発見―免疫チェックポイント阻害薬治療耐性の克服を目指す

 

上海の研究チームは、ガンを発現したマウスにNMNを与えたところ、何も与えなかったマウスと比べて腫瘍の拡大が大幅に抑えられていた実験結果を発表しました。

この実験は、NMNがガン免疫療法をサポートし、さらに効果的にガンの進行を抑えてくれる可能性を示しています。

 

 

NMNが腫瘍の進行を抑えるメカニズム

では、NMNがどのようにして腫瘍の拡大を抑えるか。
その説明に重要となるのが、”NAMPT”という酵素です。

ガン細胞中ではNAMPTの量が増幅しており、ガンの生存にはNAMPTに依存していると言われています。

つまりこのNAMPTの量を減らせば、ガンは退縮すると思われます。

 

NMNは、NAD+を生成する際になんとこのNAMPTを消費しているのです。

ガン免疫におけるNMNの働き(引用:Lv et al., 2020 | Cell Metabolism

 

ガンを発現したマウスにNMNを与えると、腫瘍が小さくなった

今回の実験の内容は以下の通りです。

① ガンを発現したマウスの一部に、NMNを与える

② 21日間に渡って腫瘍のサイズを測定する

③ NMNを与えた個体と与えなかった個体で、腫瘍のサイズに差があるかを測定する

実験結果は以下のようになりました。

NMNを与えたマウスと与えなかったマウスの、腫瘍サイズの比較(縦軸:腫瘍サイズ 横軸:経過した日数)
(引用:Lv et al., 2020 | Cell Metabolism

上記のグラフの赤線が、NMNを与えた個体の腫瘍サイズの推移です。
NMNを与えなかった個体(黒線)と比較すると、21日時点で腫瘍のサイズが1/5程度であることが分かります。

NMNを与えることでNAD+が生成し、またその際にNAMPTが消費されることで腫瘍の拡大が抑えられたと思われます。

 

NMNサプリメントを組み合わせた免疫療法が、未来の有効なガン治療法になるかもしれない

今回はあくまでマウス実験での結果なので、人間の場合でもNMNが同じようにガン拡大を抑えてくれるかどうかはまだ分かりません。

今後の人間による臨床試験の結果が待たれるところです。

しかし、NMNが人に対してもガンを抑えてくれるのであれば、ガンに治療に革命を起こしてくれるかもしれません。

 

 

まとめ

ガンを発症したマウスにNMNを与えると、

NMNを与えなかった個体と比べて腫瘍のサイズが1/5程度に抑えられた。

人間による臨床試験はこれからだが、NMNがガン治療に革命を起こしてくれる可能性がある。

 

 

 

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